Thursday, May 15, 2014

イタリアでイタリア男と離婚するには Separazioneの巻

 私はイタリア男とイタリアで結婚して1年数ヶ月後、2ヶ月前の2014年3月にSeparazioneを裁判所で終わらせました。
 イタリア男とイタリアで結婚する法手続きの準備などはインターネットに載っていますが、離婚の手続き方法はなかなか出ていないので、どなたかのお役に立てることを祈ってこのブログを始めます。ただし、イタリアの法はころころ変わったり、担当者によっていう事が異なったりするので、全てがこの限りではないでしょう。ミラノの一例として参考にしてください。

 
まず、イタリアでは離婚以前にSeparazioneという法的な手続きをしなければいけません。
裁判所で夫婦で行って、「Separazioneします」と宣言します。この時弁護士を連れてくる人も、弁護士なしで裁判官と3人で決める夫婦といろいろあります。日本にはこのSeparazioneという法が存在しませんので、現地で弁護士に相談して、「Separazione」とは何なのか、自分の権利はなんなのかをよく知っておくことが大切です。
 Separazioneは日本語では「別居」と訳されますが、個人的には「実質上の離婚」と言ったほうがいいのではないかと思います。なぜならば、Separazioneが済むと、夫婦間の扶養義務は無くなり、イタリア人夫の家に夫婦で住んでいる場合は、妻が外国人でイタリア国内のみならずヨーロッパに家族や親戚など頼れる人がいなくても夫は妻を家に住まわせてあげる義務はありません。
 ただ、夫婦でお金を出し合って結婚後に買った家の場合は勿論夫婦ふたりに家の所有権があります。
 その他にも、Separazioneを済ませると、恋愛も自由で、他に子どもをもうけてもなんの問題もありません。私個人の考えを言わせてもらえれば、SeparazioneとDivorzioの間の期間は、結婚したにも関わらず破局したことへのヴァチカンからのペナルティーなのではないかと思います。日本よりも少子化の進むイタリアの、「妊娠していないか確かめる期間」ということも聞いたことがあります。

 
Separazione後には夫婦間には扶養義務が無くなると書きましたが、これはSeparazioneをしたときの書類に夫婦がふたりで書いたことと、お互いの収入などにもよると思います。私達は結婚した時に財産も各個人の別々ものと宣言し、離婚時にも財産は各々別々にして書類にサインしたので、後に元夫の家に私が住み続けていて喧嘩になったときには、「もうSeparazioneをしたからお前を合法的にいつでも好きに追い出せるんだぞ!」と脅されることになりました。事情によっては、収入の多いほうが片方をSeparazione後も金銭的に援助するなどと決められるようです。Separazioneを決定する裁判所(多分Tribunaleっていうのかな・・・)で裁判官に提出する書類に夫婦が同意して、Separazione中の約束(財産は別、収入の多いほうが片方を金銭的に支えるなど)を決めておかなければいけません。この裁判官との確認は10分から15分くらいしかかかりませんでした。私達の前にいた夫婦3組くらいもそのくらいの早さで終わっていました。
 なお、Separazioneのときに決定した約束(財産は別、収入の多いほうが片方を金銭的に支える)はSeparazione中にしか使えません。Divorzioの時にはまた別の約束に変えることも可能です。
 私達が裁判官に言われたのは、「配偶者の1人が日本人で、日本の法律では別居期間は設けられていないので、Separazioneの通常の3年間の別居期間を設けずに弁護士をたてて(不可欠)Divorzioをすぐに申し立てることが可能」ということでした。これはミラノ領事館の方も知らなかったようで、言ったら「知りませんでした」とおっしゃっていました。

知人の話によればSeparazioneをすると、別居し新しい人生をお互いに歩み始める人が多いようです。
 

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